2022年お盆期間の県外移動分析
1都3県・2府1県
はじめに
2020年・2021年のお盆期間は、新型コロナウイルス感染症対策の影響により、県外への移動自粛や緊急事態宣言があり、外出を控えたり、近距離での旅行といった傾向がみられました。
コロナ禍3年目の2022年は、行動規制のないお盆期間となりました。
2022年のお盆期間を8月11日〜16日に設定し、県外移動の回復状況を人流データにより定量的に明らかにして、観光業や旅行業でのデータを活用した観光動態調査の取り組み例などをご案内します。
県外移動分析
- 関東1都3県から他県への移動状況は?
2022年の関東1都3県からの県外への移動状況は、コロナ禍前の2019年の水準までは戻っていません。
関東1都3県(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)から他県への移動先の変化を調べるため、近距離移動と遠距離移動に分類して、経年の移動状況を分析しました。
2022年の関東1都3県からの県外への移動状況は、「近距離」「遠距離」ともに回復していないことがわかります。
また、地域別にみると、回復状況にばらつきがあることがわかります。
※地域名や距離別の分類に関しては、こちらをご確認ください。
- 関西2府1県から他県への移動状況は?
2022年のお盆の関西2府1県からの県外への移動状況も、コロナ禍前の2019年の水準までほぼ回復しました。
関西2府1県(大阪府・京都府・兵庫県)から他県への移動先の変化を調べるため、近距離移動と遠距離移動に分類して、経年の移動状況を分析しました。
2022年の関西2府1県からの県外への移動状況は、「近距離」は回復傾向ですが、「遠距離」は回復が鈍いことがわかります。
また、地域別にみると、近距離の近畿が増加しておりますが、回復状況にばらつきがあることがわかります。
※地域名や距離別の分類に関しては、こちらをご確認ください。
- 県外移動変化の考察
2022年は行動規制のないお盆期間となりましたが、コロナ禍前の2019年に比べ、県間移動の傾向に変化があることがわかりました。
関東と関西で回復状況が異なりますが、回復状況は地域によって違い、いまだ厳しい状況にある観光地は多いと思われます。
ウイズコロナおいての観光業や旅行業では、観光動態や観光客の属性の変化などをいち早く捉え、従来とは異なる旅行客の属性に合わせた観光プランの提案や、県間移動がいまだ少ないエリアに対して、データを活用した新たな観光プロモーションなどの取り組みが必要と考えます。
観光動態調査 取り組み例
観光客数や属性の把握
観光施策検討、キャンペーン効果検証など
観光周遊ルートの把握
観光周遊ルートの改善・二次交通の整備など
関連 導入事例
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